482gの超低出生体重児で生まれただいだんの記録 ~病気編~

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だいだんの成長記録

※このブログは、当時の記憶と日記をもとに書いています。

だいだんは27週2日、482gで生まれてきてくれました。

約3ヵ月も早く生まれました。まさか、テレビで見ていたことを自分が体験するとは、思ってもいなかったです。

「きっと早くママとパパに会いたかったんだね」

そう思えるようになったのも5歳になった現在、元気に幼稚園に通っているからです。

この記事では、だいだんがかかった病気について紹介します。

そもそも超低出生体重児って?

ちょっと前までは、小さく生まれた赤ちゃんのことを未熟児と呼んでいました。しかし、小さく生まれても身体機能に問題がなかったり、逆に大きく生まれても身体機能が未熟であることがある為、出生体重だけでなく、お腹にいた期間や発育状態によって分類されるようになりました。

体重による分類

  • 低出生体重児・・・2500g未満で生まれた赤ちゃん
  • 極低出生体重児・・・1500g未満で生まれた赤ちゃん
  • 超低出生体重児・・・1000g未満でうまれた赤ちゃん

在胎週数による分類

  • 早産児・・・在胎37週未満で生まれた赤ちゃん
  • 正規産児・・・在胎37週~42週未満で生まれた赤ちゃん
  • 過期間産児・・・在胎42週以上で生まれた赤ちゃん
でいでい
でいでい

ちなみに、だいだんは27週、482gで生まれたので早産児の超低出生体重児になります。

だいだんが診断された病気

早く小さく生まれてくると、全ての臓器が未熟のまま生まれてくるので、いろんな病気にかかりやすいです。だいだんもたくさんの病気を乗り越えてきました。当時の診断記録を見返してざっと書き出してみました。

SAG児

英語の「small-for-destational age」の略で、ママのお腹の中にいる期間(在胎週数)に相当する標準身長・体重に比べて、小さく生まれたことをいいます。

治療法
成長ホルモンの注射によって治療します。成長ホルモンは、骨の軟骨細胞に働きかけて骨を伸ばします。成長ホルモンは、タンパク質の一種なので、飲み薬にすると胃腸で消化・分解されてしまうため、注射による治療となります。
でいでい
でいでい

だいだんは、成長がゆっくりで、なかなか身長も体重も増えないので、4歳からホルモン注射をはじめ、毎日寝る前に注射を打ってます。

呼吸窮迫症候群(こきゅうきゅうはくしょうこうぐん)

早産児の赤ちゃんで起こることが多い病気で、在胎週数が短いほどリスクが高まります。原因は肺をふくらませるサーファクタントという物質が不足して呼吸がうまくできなります。

治療法
気管内にチューブを入れて、肺にサーファクタントを補充します。充分に肺が膨らみ呼吸がうまくできるようになるまで、酸素療法、持続陽圧換気、人口呼吸管理をします。

慢性肺疾患(まんせいはいしっかん)

出生直後に人工呼吸や酸素による治療や、感染や炎症などによって傷ついた肺が、その後も機能が低下してしまう病気です。風邪を引くと重症化しやすいです。

治療法
人工呼吸や酸素による治療では、肺にやさしい設定をします。また、退院時までによくならなかった場合は在宅酸素療法をしなけれはなりません。しかし、ほとんどは体重が増え肺が大きくなる3歳までには治ります。
でいでい
でいでい

だいだんは、生まれてからすぐに酸素投与、挿管、人工呼吸管理をしていました。NICU退院後も3歳まで在宅酸素療法を行っていました。

動脈管開存症(どうみゃくかんかいぞんしょう)

おなかの中にいるときの赤ちゃんの肺は、まだ呼吸のために使われていない状態にあります。このため、肺に流れ込む血液の一部は、動脈と肺動脈をつないでいる動脈管という管でバイパスされています。出生後、動脈管は自然と閉じますが、早産児はまだ動脈管を閉じる準備ができていないため、開きぱなしになってしまうことがあります。すると、出生後、心臓に余計な負担がかかって心不全になったり、肺に血液が流れ込み、呼吸が苦しい状態になってしまうことがあります。

治療法
レントゲンや超音波検査を定期的に行い赤ちゃんの症状を注意深く診察します。動脈管を閉じる作用があるインドメタシンというお薬を点滴します。効果が弱い赤ちゃんや副作用のため投与できない場合は心臓血管外科による動脈管を閉じる手術をすることがあります。

心室中隔欠損(しんしつちゅうかくけっそん)・心房中隔欠損(しんぼうちゅうかくけっそん)

心臓は全身に血液を送り出す「左心室」「左心房」と肺に血液を送り出す「右心室」「右心房」に分かれています。その左右の心室を分けているのが「心室中隔」と呼ばれ、心房を分けているのが「心房中隔」と呼ばれていますが、そこに穴が開いている病気です。先天性の病気で自然閉鎖するものもあります。穴が大きくなると息切れや脈拍の乱れがあり、肺高血圧症の原因にもなります。

治療法
穴の大きさが大きい場合や心不全が強い場合には手術します。手術は人工心肺を使い、「パッチ」と呼ばれる人口のあて布を左右の心室の間にあてて、穴をふさぐ手術をします。

肺高血圧症

心臓から肺へ向かう血管である肺動脈の血圧が高くなる病気です。先天性心疾患で穴が開いた状態の心臓だと、肺への血流が著しく増加し、この大量の血流は肺の血管にストレスをかけます。血管は負担をかけないように、血管を厚く細くして、血液を流さないようにしてしまいます。

治療法
酸素吸入、症状が重い場合、人口呼吸器による100%の酸素の供給が必要となる場合があります。またごく微量の一酸化窒素を加えることで、肺の動脈を開いて肺高血圧症を軽減します。
でいでい
でいでい

だいだんは、生まれつき心室中隔と心房中隔に穴が開いており、生後半年で肺動脈絞扼術という、肺へ流れる血液をコントロールする手術をし、生後9ヵ月で穴を閉じる手術をしました。そのおかげで、肺高血圧も落ち着きました。

未熟児貧血

赤ちゃんは生まれた後、お腹の中で使っていた古い赤血球を壊して、新しい赤血球に作り変えます。早く生まれた赤ちゃんは、赤血球を作るホルモン(エリスロポエチン)や材料となる鉄分が不足しているために、赤血球が足りなくなります。

治療法
赤血球の産生を促すエリスロポエチンや鉄剤の投与をします。
でいでい
でいでい

だいだんは、鉄剤の内服と、エリスロポエチンの投与を行いました。

未熟児骨減少症

早く生まれた赤ちゃんは、ママのお腹の中で受けっ取っていたカルシウムやリンの貯えが少なく不足しています。赤ちゃんの骨は、すぐに曲がったり折れてりしやすい状態になります。

治療法
カルシウム、リン、タンパク質を強化する母乳添加用粉末や、未熟児用ミルクを使用します。そして、腸管からカルシウムとリンの吸収を促すビタミンDを投与します。
でいでい
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だいだんは、生後4ヵ月頃から母乳添加用粉末や未熟児用ミルクを使用し、ビタミンDやリン、カルシウムの内服を行いました。

未熟児網膜症

胎児週数、出生体重が少ないほど網膜血管が未熟のため発症率が高く重症になりやすい傾向にあります。

治療法
眼底検査の結果によって決定されます。軽度の場合には、レーザーによる光擬固療法があります。光凝固を繰り返しても網膜剥離が進行する場合には、時期をみて硝子体手術が行われることがあります。
でいでい
でいでい

だいだんは、NICU入院中、定期的に眼科診察を受け、5段階中の2段階レベルと診断され、左右の目にレーザー治療をしました。5歳になった今、メガネをかけ現在も半年に1回眼科診察を受けています。

新生児黄疸(しんせいじおうだん)

赤ちゃんは生まれた後に、古い赤血球を壊し、新しい赤血球を作り出します。壊れた赤血球からビリルビンという物質が作られて、赤ちゃんの皮膚が黄色くなります(黄疸)。赤ちゃんはビリルビンを分解する力が弱く、未熟な赤ちゃんほど黄疸が出やすくなります。

治療法
光線をあててビリルビンを分解します。赤ちゃんの目を守るために目隠しをします。黄疸の原因によっては、免疫グロブリン製剤の投与や血液を入れ替える治療を行うことがあります。
でいでい
でいでい

だいだんは、生まれてすぐに光線療法を行いました。

当時は、聞きなれない言葉をたくさん言われ本当に元気に育つのか心配でした。5歳になった現在でも循環器科、内分泌科、眼科に定期的に通っています。

次回はNICUでのできごとを書いていきます。

じゃーまたね。

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